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相続対策で一時払終身保険に加入する場合の注意点

2015年7月17日

相続税対策に生命保険を活用する方法を、「世代別、生命保険での相続税対策とその問題点」で記しました。今回は、その中で話題にした「一時払終身保険」について、その活用方法を詳しくお話しましょう。

保険金額は非課税限度額を基準に考える

一時払終身保険は、非常に高額の保険金額を設定することができる保険商品です。中高年の資産家の方や高額の退職金を受け取った方に対し、保険会社が熱心に営業してくることがあるようですが、契約するかどうかは慎重に検討しましょう。

相続税対策という視点から考えると、一時払終身保険は、「生命保険金にかかる相続税の非課税限度額」を基準に考えるべきでしょう。非課税限度額は「500万円×法定相続人の数」と定められています。
ただし、養子がいる場合、法定相続人としてカウントできる人数に限度があります。「被相続人に実子がいる場合は、養子は1人まで」、また「被相続人に実子がいない場合でも、養子は2人まで」となっています。

例えば、法定相続人が配偶者と子供3人の合計4人であれば、500万円×4人=2,000万円となります。この場合は、一時払終身保険の保険金額は、2,000万円までにするのがよいでしょう。
なお、すでに終身保険に加入している場合は、その保険金額を差し引くのを忘れないようにしましょう。上記の例であれば、終身保険の保険金額が300万円なら、一時払終身保険の保険金額が1,700万円程度になるようにするとよいでしょう。

資産運用効果はあまり高くない

一時払終身保険は、「死亡時に備える」というよりも「資産運用」的な視点からPRされることもあります。確かに、銀行預金ではないものの、保険会社が破綻さえしなければ確実に保険金を受け取ることができ、払込保険料は保険金額より少額なので、資産運用だと言えます。
ただ、その資産運用効果はあまり高くありません。一般的な一時払終身保険は、ある一定の時間が経過した後は、受け取ることができる保険金額が頭打ちになります。つまり、長生きすればするほど、運用利回りが下がってしまうのです。(複利運用と仮定した)実質的な運用利回りは、よくて1%弱、場合によっては0.5%程度になってしまう可能性もあります。

また、保険は「インフレに弱い」金融商品です。金利が上昇したとしても、基本的に保険金額が増えることがないためです。バブル崩壊後の金利が低下する情勢であれば有利ですが、金利の上昇が見込まれるような場面では相対的に不利になる可能性があります。

中には、払込保険料相当の保険金額を保証し、運用成績に応じて上乗せ部分が変動するというタイプの保険もあります。しかし、損失を出さないよう非常に保守的な運用をしているため、上乗せ部分はあまり大きくなりません。

解約する場合は元本割れリスクがある

もうひとつ忘れてはならないのが、解約した場合の元本割れリスクです。
一時払終身保険は、加入から3~5年程度までの間に解約した場合、解約返戻金が払込保険料を下回ってしまいます。これは、保険料に、保険会社や販売会社の経費にあてる部分が含まれているからです。急な入院などで解約しなければならなくなるほど高額で加入するのは、賢明ではありません。

また、解約返戻金が払込保険料を上回る場合であっても、解約返戻金は死亡保険金よりも少ない金額になってしまいます。その場合の運用利回りが0.5%程度が限度となってしまうものも少なくありません。この程度の利回りであれば、ネット銀行や地方銀行などでキャンペーンをしている定期預金でまかなえる可能性もあります。しかも、1金融機関につき1,000万円までにしておけば、銀行が破綻しても預金保険制度によって元本とその利息まで保護されます。

外貨建タイプは元本割れの可能性もあることを理解しておきましょう

最近注目されているのが、外貨建ての一時払終身保険です。
これは、日本円で保険料を払い込み、それをドルなどの外貨に換えて一時払終身保険に加入するという仕組みです。保険自体の仕組みは同じですが、日本円で考えれば元本保証ではなくなることに注意しましょう。

保険料を払い込んだ時の交換レートと比べて、保険金を受け取る時の交換レートが円安になっていれば、受け取る保険金額が大きくなります。逆に円高になっていれば、保険金額が当初の予定よりも少なくなり、場合によっては元本割れになってしまう可能性があります。
なお、この交換レートは、テレビで報じられるような為替レートではなく、そこから両替手数料を含めて算出したレートになります。

まとめ

一時払終身保険は、相続税の非課税限度額をフル活用するには最適なものです。非課税限度額いっぱいまで加入しておくのが効果的です。

ただ、それ以上の金額で加入するのは慎重に検討しましょう。
老後は入院など急な出費が発生しやすくなるものです。生活費以外のほとんどを一時払終身保険にあてると、解約しなければならない可能性もあります。資産運用効果があまり高くないことなども考えあわせると、一時払終身保険だけを活用するのは効果的ではありません。
保険以外にも節税をする方法はいろいろとあります。保険だけでなく、他の方法を活用することもあわせて考えることをおすすめします。

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