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相続した不動産をすぐに売却すると税務調査でトラブルになる可能性も

2015年12月9日

相続税の負担は大きなものです。その負担を少しでも少なくしたいと考えるのは当然です。しかし、新聞に載るような悪質な相続税逃れが行われたり、過度の節税をうたうセミナーも多いため、相続税に税務署が注目しているのも事実です。

 

 

相続税に関する税務調査の実態

 

国税庁は、相続税が正しく申告されているかを調査するため、税務調査を行っています。国税庁が公表しているデータによると、平成26事務年度において、12,406件に対して実地調査が行われたということです。この調査は平成24年に発生した相続を中心に行われたのですが、その期間の相続税申告件数は52,572件ですので、申告したうち23.6%に対して調査が行われていることになります。その調査件数のうち81.8%にあたる10,151件について申告内容について修正が求められました。つまり、相続税申告者のうち19.3%にものぼる割合で、追徴課税が課せられている計算となるのです。なお、1件当たりの追徴税額は、540万円となっています。

 

申告漏れと判断された相続財産のうち、不動産関連のものは12.8%とあまり多くはありません。しかし、小規模宅地の特例や不動産の評価額で計算した課税価格が否認されると、追徴税額が多額になってしまう可能性があるので、細心の注意を払わなければなりません。

 

 

タワーマンション節税への監視が強化される

 

昨年(2014年)、タワーマンションを活用した節税が否認されたことをめぐり、納税者が敗けた裁決事例があります。

この事例では、被相続人が死亡する直前にタワーマンションの一室を購入し、死亡後まもなく売却していました。これが「節税だけを目的とした不動産購入だ」と受け止められたのでしょう。財産評価基本通達に従って評価した相続税評価額(5,800万円)での課税は不適当で、購入価格(29,300万円)で評価すべきだという結論になったのです。相続税評価額を23,500万円も引き下げることができていたのですが、それが否認されてしまいました。

 

実は、相続税評価額の算定にあたり、原則は財産評価基本通達に従って評価することになりますが、特別の事情がある場合は他の合理的な方法で評価することが許されています。

この事例では、「被相続人が認知症で意思能力に問題があり、相続人が節税のために不動産を購入したのではないか」といった点、「マンションの取得時期と売却時期が死亡日に近い」といった点、「マンションを被相続人が利用した形跡がほとんどない」といった事情を考慮して、購入価格での評価をすべきと税務署が判断したことを争点となりましたが、納税者が敗けています。

 

ここまで疑いを持たれそうなケースはまずないと思いますが、不動産による節税が否認される可能性が高まりつつあるのは事実です。

実際、今月初めに、「国税庁が全国の国税局に、タワーマンション節税へのチェックや課税を強化するよう指示した」という趣旨の報道がなされました。具体的には、相続開始直前に購入された場合や居住実態がないなど、「税金逃れ目的」が明確な場合での課税が強化されるのではないかと考えられています。

 

 

余裕のある対策でトラブルは未然に防げます

 

相続税対策は税務署に「否認されないこと」が大前提です。相続後すぐに不動産を売却してしまうと、そのリスクが高まります。

「可能な限りの対策をしようとあわてて不動産を購入し、過度な対策を行ってしまった。結果として投資する魅力がない不動産だったので、早々に売却した」。このようなことになってしまっては、相続税対策が否認されてしまう可能性もあります。

あなたがいくら、「税金逃れで不動産を購入したのではないと聞いている。被相続人が投資目的で購入したものを相続したが、思ったような利回りが見込めないので売却しただけだ」と主張しても、それを証明することはできません。税務署は(裁判になった場合は裁判所も)、不動産を売買した時期や被相続人の健康状態などの客観的事実を通じて判断をするでしょう。

つまり、誰が見ても「税金逃れのための不動産売買ではない」と考えるような対策をしなければならないということです。

 

結局のところ、不動産を活用した相続税対策を行うのであれば、早いうちから計画的に準備しておくのが大切だということです。対策をするとしても、資産を減らすことはしたくないものです。早いうちから「投資物件として魅力ある不動産」を探し始めれば、よりよい不動産が見つかる可能性が高まります。そのような不動産であれば、相続後すぐに売却したいと考えることはないでしょうから、資産運用をしながら対策をすることができます。

ただ、不動産を活用した相続税対策をするためには、被相続人が認知症になっておらず意思能力があることが前提です。税金のプロである税理士が相続税対策をしっかりサポートすることで、より確実な相続プランを考えることができます。それからゆっくり、投資と相続対策の両面で活用することができる不動産を時間をかけて見つけるようにするのが適切でしょう。

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