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週刊「相続情報」

相続税の計算方法が変わる?

平成20年度の税制改正で、相続税の計算方法の見直しが取り上げられています。実際の改正は21年度となりますが、現行の「法定相続分課税方式」から「遺産取得課税方式」に変更される予定です。

【法定相続分課税方式】
現行の相続税の計算方法は、遺産取得課税方式を基本として、相続税の総額を法定相続人の数と法定相続分によって算出し、それを各人の取得財産に応じ按分して課税する方式です。
具体的には、
(1)各相続人が相続した財産の合計額(死亡保険金、死亡退職金含みます)から被相続人の債務(銀行借入等)を差引きます。これを課税価格といいます。
(2)この課税価格から基礎控除額(5,000万円+1,000万円×法定相続人の数)を差引きます。これを課税遺産総額といいます。
(3)この課税遺産総額に各相続人の法定相続分を乗じ、その額に対応する相続税率(累進税率となっています)を乗じ仮の相続税額を算出します。そして、これらの仮の相続税額を合計します。
例えば、配偶者と子供2人が相続人とすると、配偶者の法定相続分2分の1に対応する仮の相続税額及び子供の法定相続分4分の1に対応する仮の相続税額(2人分)の合計をするわけです。
(4)これらの仮の相続税額の合計を、実際に相続した各相続人の取り分(相続した財産の額)に応じて割振って最終的な相続税を負担します。例えば、3分の1の財産を相続した相続人は、相続税の合計額のうち、3分の1の負担となります。

【遺産取得課税方式】
遺産課税方式は、相続で遺産を取得した人を納税義務者として、その人が取得した遺産に課税する方式といわれています。つまり、現行制度のように、各相続人の相続した財産を合計し、基礎控除を差引いて相続税を計算するようなことは行わず、各相続人の相続した遺産額に応じ、直接的に相続税額が算定されることになります。
現行制度では、相続財産の総額が分からないと、各相続人の相続税が分からない仕組みとなっていますが、「遺産取得課税方式」では、いくら相続するのかが決まれば、個々の相続人ごとに計算できることになります。

【注目点】
相続税の計算方法が、ガラリと変わりますから、
(1)各相続人の基礎控除はどうなるか、
(2)各相続人が取得する遺産額によって税率はどのように変わるか、
といったことが注目されます。
現行では、基礎控除以下なら、誰がいくら相続しても相続税はかかりませんでした。例えば配偶者と子供2人が相続人なら8,000万円の基礎控除があり、相続人の内、1人が全部相続しても相続税はゼロでした。改正後、8,000万円の遺産を相続し相続税がゼロといったようなことにはならないかもしれません。(予想ですが、多分いくらかの課税はあるでしょう。)