負担付き贈与をした場合の課税関係
贈与により財産を取得した場合には、取得した人ごとに、その取得した財産の価額に応じて一定の税率を乗じて求めた、贈与税が課税されます。
では、例えば、「借入金を肩代わりする代わりに、土地を贈与する」というような場合、課税関係はどうなるのでしょうか?(両者が個人である場合について考えます。)
例として、土地の価額を3,000万円、借入金の額を2,000万円、土地の取得価額を1,000万円として、贈与した人と贈与を受けた人について考えてみます(土地の所有期間は10年とします。)。
【贈与した人】
贈与した人については借入金相当額で、土地を譲渡したものとして取り扱われます。
例によると次の算式により計算された所得税(住民税含む)が課されます。
(2,000万円−1,000万円)×20%=200万円
【贈与を受けた人】
贈与を受けた人については、土地の価額から借入金の額を控除した額について贈与税が課されます。
例によると次の算式により計算された贈与税が課されます。
(3,000万円−2,000万円)×40%−125万円=275万円
但し、土地を譲渡時の価額の50%未満の価額で譲渡した場合において、譲渡について損失が生じたときには、その損失の額は他の所得(土地等に係る譲渡所得を含みます。)と通算ができないため、上記と少し取り扱いが異なります。
例として、土地の価額を2,000万円、借入金の額を800万円、土地の取得価額を1,000万円として、贈与した人と贈与を受けた人について考えてみます。(土地の所有期間は10年とします。)
【贈与をした人】
(800万円−1,000万円)=−200万円
譲渡価額(例では借入金の額800万円)が、土地の価額(例では2,000万円)の50%未満の価額で譲渡したときは低額譲渡に該当し、譲渡損失は生じなかったものとして取り扱われます。従って、他の所得と通算できません。
【贈与を受けた人】
贈与を受けた人については、先に触れた例と同様に土地の価額から借入金の額を控除した額について贈与税が課されます。
(2,000万円−800万円)×50%−225万円=375万円
上記のように、財産を債務と抱き合わせで贈与したような場合には、財産を受け取った人だけでなく、財産を渡した人にも税金が発生する場合があります。このような場合には、事前に両者の税額を検討されることをお勧めいたします。



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