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週刊「相続情報」

遺言を作りましょう…スムーズな遺産分割のために

 「遺言を作りましょう」と言っても、「うちは相続税がかかるほどの財産はない」「家族・親類はみんな仲がいいから争いは起きない」などの理由から「遺言なんて必要ない」、あるいは「自分の死んだ後のことなんて考えたくない」などと敬遠されがちなものです。
 しかし、相続税がかからなくても遺産分割(相続人間での話し合い)は必要ですし、親類関係の仲がよくても、ちょっとしたことでドラマのような骨肉の争いになりかねません。
不測の事態を未然に防ぎ、“スムーズな遺産分割”にするため、ご自身の人生最後の意思表示として「遺言」は作成すべきではないでしょうか。

 遺言は一般に「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3つの方式があり、いずれの方式によるかはご自身の判断に委ねられますが、それぞれ次のメリット・デメリットがあります。

【自筆証書遺言】
 <メリット> ・手軽に作成できる
        ・内容を秘密にできる
        ・費用がかからない

 <デメリット>・発見されない恐れがある
        ・無効の恐れがある
        ・偽造の恐れがある

【公正証書遺言】
 <メリット> ・偽造の恐れがない
        ・紛失の恐れがない
        ・無効の恐れがない

 <デメリット>・費用がかかる
        ・手間がかかる
        ・内容を秘密にできない

【秘密証書遺言】
 <メリット> ・偽造の恐れがない
        ・内容を秘密にできる

 <デメリット>・手間がかかる
        ・無効の恐れがある


 手間をかけて作成した遺言も、一定の要件を満たさなければ無効となり、かえって遺産分割を阻害する要因になってしまう恐れがあります。また、発見されない恐れもありますから、作成するのであれば、比較的安全性の高い「公正証書遺言」をお勧めします。

 「公正証書遺言」は公証人と事前に相談した内容に基づき、公証人と2名の証人の面前で作成するため、相続時に家庭裁判所の検認が不要とされており、無効になる恐れがありません。また、原本は公証役場で保管されるため、仮に遺言者が正本や謄本(謄本は通常、遺言執行者が保管します。)を紛失した場合であっても、遺言の有無を公証役場に照会することができ、安心です。もちろん、作成手数料はかかりますが、法定されており、法外な金額が請求されることもありません(財産の価額等に応じた金額とされています)。

 いずれの遺言方式による場合であっても、ご自身と相続人との関係、相続人同士の関係に配慮しつつ、自分の遺した財産を最有効活用してもらえるように作成することになると思われますが、その究極の目的は“スムーズな遺産分割”にあるわけですから、後で争いの火種にならないよう、遺留分には最大限注意を払う必要があることは言うまでもありません。