小規模宅地等についての税制改正
~事例1 一の宅地について共同相続があった場合~
今回から3回にわたり、小規模宅地等に係る税制改正を、詳細事例により紹介いたします。
この改正は、平成22年4月1日以後、相続又は遺贈により取得する小規模宅地等に係る
相続税について適用されます。
第1回目は、「一の宅地について共同相続があった場合」です。
【概要】
被相続人は、自宅に妻と2人暮らしでした。
1人息子は、自身で購入した実家近くのマンションに住んでいました。
自宅の土地の面積は480㎡で相続税評価額は2億円でした。
被相続人の財産は、自宅と預貯金が1億円で、他の不動産はありませんでした。
被相続人は、遺産を妻と息子で1/2ずつ相続するように遺言書を残していました。

【改正前】
妻が小規模宅地等の80%減額の適用要件に該当しますので、
共同相続した息子も80%減額の適用を受けられました。
妻の相続税評価額
①土地 2億円×1/2=1億円
②預貯金 1億円×1/2=5,000万円
③合計 ①+②=1億5,000万円
息子の相続税評価額
①土地 2億円×1/2×(1-80%)=2,000万円
②預貯金 1億円×1/2=5,000万円
③合計 ①+②=7,000万円
息子の相続税額 約986万円
注)妻は配偶者に対する相続税額の軽減を受けるので、相続税額は発生しません。
【改正後】
小規模宅地等の80%減額の適用を受けられるのは、『妻』のみになり、
息子は受けられなくなりました。
妻の相続税評価額
①土地 2億円×1/2×(1-80%)=2,000万円
②預貯金 1億円×1/2=5,000万円
③合計 ①+②=7,000万円
息子の相続税評価額
①土地 2億円×1/2=1億円
②預貯金 1億円×1/2=5,000万円
③合計 ①+②=1億5,000万円
息子の相続税額 約2,113万円
注)妻は配偶者に対する相続税額の軽減を受けるので、相続税額は発生しません。
【改正前後の相続税の差額】
改正後では、相続税が約1,100万円増加します。
税制改正に合わせた節税対策をお勧めいたします。



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