小規模宅地等についての税制改正
~事例2 マンションのうちに、被相続人の自宅と賃貸用が混在する場合~
今週は、小規模宅地等の税制改正の詳細事例の第2回目となります。
今回の場合も、改正により軽減額に大きく影響がでると予想される『一棟の建物の
敷地のうちに、被相続人の居住用と賃貸用があった場合』です。
【概要】
被相続人は4階建て賃貸用マンションの最上階に、配偶者と暮らしていました。
このマンションの土地の面積は240㎡で相続税評価額は3億円(自用地評価額)、
相続するのは配偶者です。小規模宅地等としていくら減額されるでしょうか。

【改正前】
一棟の建物のうちに被相続人の自宅がある場合、通常80%減額の対象とはならない
賃貸用の敷地部分も含めた、宅地の全体が特定居住用の80%減額(240㎡まで)の
適用が受けられました。
小規模宅地等の減額
(1)自宅部分 ① 3億円×60㎡/240㎡=7,500万円
② ①×80%=6,000万円
(2)賃貸部分 ① 3億円×180㎡/240㎡×(1-0.7×0.3)=1億7,775万円
② ①×80%=1億4,220万円
(3) (1)+(2) = 2億220万円
【改正後】
小規模宅地等の減額について、自宅用の敷地部分と賃貸用の敷地部分とを分けて
考えることになりました。
このケースの場合、特定居住用の80%減額の適用があるのは自宅用の敷地部分のみ
であって、賃貸用の敷地部分については、一定の面積までが50%減額の対象と
なります。
小規模宅地等の減額
(1)自宅部分 ① 3億円×60㎡/240㎡=7,500万円
② ①×80%=6,000万円
(2)賃貸部分 ① 3億円×180㎡/240㎡×(1-0.7×0.3)=1億7,775万円
② ①×150㎡/180㎡×50%=7,406万円(千円未満省略)
(※限度面積)
(3) (1)+(2) = 1億3,406万円(千円未満省略)
つまり税制改正により(2)賃貸部分の②の計算方法が異なることとなり、
このケースの場合、小規模宅地等による減額の差が、約6千8百万となります。
このように従来と比べ、自宅が混在する賃貸用マンションについての減額割合は
小さくなる可能性が高く、相続税が大幅に増加する場合もでてくるものと思われます。



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