不動産管理会社の活用法と注意点は?
個人で不動産をある程度所有している場合、不動産管理会社の設立が有効だという話を聞いたのですが、不動産管理会社の内容を含め、どのような点が有効なのでしょうか。教えてください。
不動産の管理会社の活用法などについては、以下のようになります。
- 不動産管理法人設立の効果
所有不動産を有効利用するうえで、不動産管理法人設立の効果は次のようなものが考えられます。- 個人の場合、事業上の必要経費と家事費が混在しがちであり、それを回避し、整理することができます。
- 貸主である個人は、不動産管理法人から役員報酬(給与所得)を受領することになり、給与所得控除を適用できます(一部制限を受ける場合があります)。
- 不動産管理会社を退職するに際し、退職金を受領することができます。個人事業の場合は、自分に対して退職金を支払うことはできず、また、専従者(事業を手伝っている配偶者やお子さまなど)にたいしての支払いもできません。退職金の原資として法人が生命保険を掛けているような場合、その掛け金は法人の必要経費になります。
- 不動産管理の事務を貸主である個人の配偶者や子などがおこなう場合、不動産管理法人から給与を支給することができます。 なお、個人事業の場合、原則的に生計を一にする親族にたいする給与の支払いは、不動産所得の計算において必要経費に計上されないのにたいし、不動産管理法人の場合、法人所得の計算上、必要経費に計上できます。
- 貸主である個人の不動産収入から不動産の管理料として資金が不動産管理会社に流れる場合、その分、貸主である個人の相続財産が減少します。また、不動産管理法人がその管理料をもとに貸主である個人の配偶者や子に支給すれば、相続税の納税資金の準備にもなります。
- 貸主である個人の相続が発生する前に不動産管理会社に資金力がつけば、相続時に相続財産を不動産管理会社が買い受けることができます。それにより、納税資金の手当がされますし、手離したくない相続財産の場合、第三者への相続財産の売却を回避することができます。また、その場合、相続財産の取得費加算の特例(相続税を経費にできる)が適用され、譲渡所得税の軽減がはかれます。
- 相続対策的には、不動産管理会社の出資者の選定も考慮する必要があります。貸主である個人が出資すると相続の際、出資金(相続税評価額で評価換え後のもの)が財産になります。
- 個人の場合、事業上の必要経費と家事費が混在しがちであり、それを回避し、整理することができます。
- 不動産管理会社の設立上の注意点
- 不動産管理会社が実質的に不動産管理業務をおこなっていること
不動産管理会社が提供している業務は、通常は下記のようなものが考えられます。- 建物の設備の保守、点検、修理、および清掃
- 賃借人の募集や賃貸借契約の締結および更新
- 賃借人への賃料の請求および集金
- 庭などの手入れ
- 駐車場の管理
- 在駐する管理人としての業務
- エレベーターの保守点検などの管理会社が独自でできない業務についての各専門業者への手配、手続きなど
- その他賃借人からの苦情処理など
- 適正な管理料であること
不動産の管理料については、いままでいくつもの裁判例などがありますが、実務的には現在の不動産管理利用については、不動産管理形式のものについては、7%前後、また不動産転貸方式(不動産管理法人が所有者から賃借後、第三者に転貸)のものについては、現在の不動産賃貸の景況もふまえ10%から最高でも20%のようです。
- 不動産管理会社が実質的に不動産管理業務をおこなっていること
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相続事前対策Q&A INDEX
- 1.相続税がかかるのはどんな財産?
- 2.贈与税ってどんな税金?手続きは?
- 3.遺言書の種類は?
- 4.遺言はなぜ必要?ないとどうなる?
- 5.現金で遺すのと保険金にするのとで差がでますか?
- 6.贈与が節税対策になるわけは?
- 7.贈与を取り消すことはできる?
- 8.幼児に対しても贈与できる?
- 9.親からの借入金は贈与になる?
- 10.居住用の小規模宅地の特例ってなに?
- 11.相続時精算課税制度とは?
- 12.相続時精算課税制度と従来の制度との違いは?
- 13.住宅取得資金の贈与の特例は?
- 14.相続時精算課税制度のメリット、デメリットは?
- 15.自社株の承継対策のポイントは?
- 16.借入金で土地や建物を購入すると節税になる?
- 17.上場まえの株式贈与のポイントは?
- 18.所有地に建物を建てた場合、土地評価額への影響は?
- 19.不動産管理会社の活用法と注意点は?
- 20.マンション併用住宅用地では小規模宅地の特例はどうなるの?



